一橋シニアエグゼクティブ・プログラム(HSEP)は、一橋大学大学院経営管理研究科(旧・商学研究科)が、日本企業における経営人材の育成を目的として、執行役員クラスのシニアエグゼクティブの方々を対象に、2002年度から実施してきた経営研修プログラムです。
HSEPでは、マネジメントに関わる幅広い知識や見方を学んだ上で、企業経営の舵取りを担う立場から、経営者としてのあり方を深く考えていきます。また、次世代の経営を担う方々が、プログラム修了後も含めて、企業の枠を越えて交流を深める場となることも期待しています。
これまで総数300人を超える方々がHSEPを修了しており、参加企業において経営の中核を担う立場で活躍されています。
なお、HSEPにご参加いただく場合には、企業単位でコンソーシアムにご加入いただいております。コンソーシアムへのご加入にあたっては、会員企業として複数年度にわたりご参加いただくなど、一定の要件がございます。詳細につきましては、HICKS事務局までお問い合わせ下さい。
基本プロセス
経営者研究
5ヶ月間を通した個人プロジェクト。
各自が研究対象とする経営者を決め、その経営者の行ったマネジメントにおける
重大な意思決定と彼/彼女の人生・器量を深く考察し、レポートを作成し、発表を行う。
ケーススタディ
実際に起こった事例(ケース)をもとに、トップの意思決定や戦略について、
深く考察し、グループ又は全体で討議を行う。
経営者・企業家を招く
実際に意思決定を行った現役経営トップの生の話を聞き、深く討議・考察する機会を持つ。
経営の総合判断
戦略や組織、ヒト、カネ、などの経営資源についてのレクチャーおよびディスカッションを行う
セッションのテーマと概要
第1セッション 企業と経営者のあり方(導入)
様々なステークホルダーとの関係を基軸として、企業の存在意義と活動をどのようにとらえ、その中で経営者はどのような立場でいかなる役割を果たしていくのかという問題を考えていきます。
第2セッション 経営戦略と企業成長
外交ゲームや実際のケースなどを通じて、戦略的思考法とは何かを体得するとともに、M&Aを中心とする企業成長の方法を理論と実践の両面から検討していきます。
第3セッション 企業を取り巻く問題
戦略の失敗事例をはじめとする具体的な事象を通じて、企業の内外における問題を深く議論し、企業経営のあるべき姿を探ります。
第4セッション 企業機能のマネジメント
ファイナンスや人材マネジメントなど、企業経営の個別機能として重要なトピックに焦点を当て、基本的な知識を確認し、さらに近年の動きへの対応のあり方についての知見を深めていきます。
第5セッション 経営の総合判断
経営者の最終的な役割は、自らの構想や企業を取り巻く環境に基づいて総合的判断を下すことにあります。ここでは、それまでに学び考察してきた内容を踏まえて、総合的に判断して最終的な責任を担う経営者として必要な能力・資質や、それに向けた自身の今後の取り組みについて、受講者間で深く議論し、個人の具体的な行動計画に落とし込むことを目指します。
スケジュール
第1セッション | 第2セッション | 第3セッション | 第4セッション | 第5セッション | |
1日目 | 開講式
基調講演 私の経営者研究① |
ディプロマシー | 戦略失敗についての自社ケース | 人材マネジメント
戦略的競争時代の地政学的リスクと危機管理 |
私の経営者研究④ |
2日目 | 人的資本と企業価値
企業は誰のものか |
戦略思考レクチャー
価値創造の手段としてのM&A |
戦略的失敗ケースの振り返り
企業家を招く 優れた経営者の条件 |
マーケティング
コーポレート・ファイナンス① 私の経営者研究③ |
経営者を招く
経営者に向けて/経営者の役割 修了式 |
3日目 | 私の経営者研究②
M&Aのリアル |
資本市場・株主との向き合い方
アカウンティング |
コーポレート・ファイナンス②
企業価値評価 |
HSEPについてのお問い合せ先
一般社団法人一橋大学知識共創機構 HSEP事務局
✉ hsep☆hicks.or.jp
※ 「☆」を「@」に置き換えてください。